当院は、創立以来30年近くにわたり、年齢を重ねていても、障がいがあっても、「生まれてきてよかった」と思える生活を続けていくために、リハビリテーション医療に取り組んでまいりました。

そのもっとも大きな資源となるのは、それに関わる専門職の育成であると考えています。異なる価値観を認め合い、向上心を持って、患者さまやご家族さまとの間で信頼関係を構築していく。心身の状態や環境の変化があっても、人間の尊厳を守り、価値ある人生にしていくため、20以上に渡る専門職種からなる医療チームで、質の高いリハビリテーション医療を開発、実践し、提供してきました。

おいしく安全に口から食べることを目指して、姿勢、環境、口の動き、食事内容など多面的に取り組む当院独自の摂食嚥下リハビリテーションや、長年にわたる患者さまとのお付き合いから深めていった高次脳障害の患者家族会での交流や相互支援などは、その代表的な成果です。

適寿リハビリテーション病院は、これからも、地域に暮らすお一人おひとりの人生が豊かであり、夢が持てる社会づくりをめざして進んでまいります。みなさまからのご指導をいただきたく、よろしくお願い申し上げます。

医療法人社団 康人会 理事長

公文 敦